【専門家に聞く】整骨院の自費メニュー作成のコツやポイントを解説!

整骨院・接骨院の施術は、すべてが保険適応されるわけではありません。整骨院の数が増え、競合が増加している現代において、効果的な自費メニューは経営の明暗を分ける非常に重要な項目です。

しかし、いざ自費メニューを導入しようとしても、どのように作成したら良いのか、どんなメニューが求められているのか、などわからない点が多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、開業支援コンシェルジュから聞いたアドバイスをわかりやすく解説!「自費メニュー作成のポイント」について専門家の知恵を詳しく紹介していきます。

・自費メニュー作成の意義や重要性について知りたい
・自費メニューはどうやって作るの?
・自費メニュー作成にあたって必要なものは?

といった疑問を抱える方、必見ですよ。

 

1.自費メニューの意義・重要性

整骨院での保険請求金額は年々減少しているほか、施術者の増加に伴い独立開業する方もどんどん増えてきています。整骨院市場で生き残っていくには、自費メニューの導入が必要不可欠になってきているのです。

近年では保険の不正請求なども問題視されており、監視の目はますます厳しくなっています。今後保険適応の範囲がさらに限定される可能性も考えられるため、今のうちに自費メニューを確立していく必要があります。

整骨院における自費メニュー導入の意義や重要性について、項目別に解説していきます。

 

【競合院との差別化を図れる】

柔道整復師および施術所の数は年々増加しています。施術所数は平成30年に50,077か所に。平成28年が48,024か所だったことをみると、1年あまりで新たに2,053か所もの施術所が増えたことになります。

そのため、周辺地域に競合となる整骨院が複数出てきてしまいました。同じようなメニューで同じような価格、同じような接客をしていては、集客は難しいでしょう。

頭痛緩和やストレッチ、産後骨盤矯正など、自費メニューの種類はさまざま。例えば女性やファミリー層が多い地域であれば、産後骨盤矯正など出産後の女性に注力したサービス訴求が効果的ですよね。「20代~40代の女性」をメインターゲットに定めてメニュー設定をしたり、接客・院のインテリアを定めたりと工夫もしやすいでしょう。

このように自費メニューを導入することによって、競合院との差別化ができ、新規顧客およびリピーター客の獲得につながるのです。

 

【患者さんの幅を広げられる】

患者さんの幅を広げられるのも、自費メニュー導入の大きなメリット。

現状、整骨院で保険適応される症状は、以下の通りです。
・骨折
・捻挫
・脱臼
・打撲
・捻挫

自費メニューがないと、これらの症状が改善した時点で来院しなくなってしまいますし、この症状に当てはまらない患者さんはそもそも来院すらしてくれません。

保険診療だけでは、客層が限定してしまうため、魅力的な自費メニューを導入することで、患者さんの幅を広げ市場を拡大が目指せるのです。

 

【新たな収益の「柱」を作れる】

保険請求金額は年々減少しているいま、保険以外の売り上げを確保することが重要になってきます。つまり自費メニューは、新たな収益の「柱」になり得るのです。

競合院が増えている昨今、自費メニューで差別化を図り、新規顧客やリピーターを増やしていくことが非常に重要です。顧客満足度を高められる自費メニューの導入は、経営が厳しくなりがちな整骨院において、なくてはならない収益の「柱」となっていくでしょう。

 

【単価を上げられる】

顧客の単価を上げられる点も、自費メニュー導入の大きな利点です。

LTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)というワードに聞き覚えがあるでしょうか?日本語に訳すと、「顧客生涯価値」となるLTVは、ある顧客から生涯にわたって得られる利益を意味します。

整骨院数が増加しているなか、1院あたりの患者数は二極化しているのが現状です。つまり、顧客が集まっている院とそうではない院の差が出やすくなってきているのです。

自費メニュー導入が進んでいる現在、整骨院のサービスは、従来の骨折や捻挫、脱臼といった施術だけではなく、リラクゼーションや癒し、予防など幅広く展開されるようになってきました。院のコンセプトや地域のマーケティングなどを意識した、効果的な自費メニューを設定することで、患者さん一人当たりのLTVをより高めていく必要があるのです。

 

2.自費メニュー設定のために必要なこと

自費メニューは、なんとなく設定しても上手くいきません。さまざまな調査や考えをもとに、自分の院に合った効果的なメニューを展開していく必要があるのです。

とはいえ、自費メニューの設定するためには、どんな調査や準備が必要なのでしょうか。「地域調査」「顧客調査」「手間や必要時間の調査」「内装や雰囲気づくり」「接客スキルの向上」といった項目に分け、それぞれ解説していきます。

 

【地域調査】

自費メニューを設定するにあたって、まずは院周辺の地域について調査しましょう。どのような年代が住んでいる地域なのか、ファミリー層なのか、単身世帯なのか、年配の方が多いのか。それによって、メニューのターゲットが異なってきますよね。

女性をメインターゲットにするなら、骨盤矯正やリラクゼーションメニューを豊富に導入するなど、コンセプト・ターゲットによって自費メニューの方向性を決められます。

また、地域の所得レベルを調べておくことも重要。せっかく良いメニューを導入しても、金額が高すぎれば患者さんは増えません。周辺地域の所得レベルに応じた金額設定を行いましょう。

それと同時に、ライバルとなる周辺の整骨院を調査しておくことも効果的です。ライバル院とかけ離れないような金額設定にすると良いでしょう。

 

【顧客調査】

自院に訪れる患者さんの年齢層や性別、利用頻度の高い顧客の特性など、顧客について分析しましょう。それにより顧客のニーズが読み解けるため、検討中のメニューと顧客層とのギャップを事前に確認できます。

患者さんが多く来院する曜日や天気、時間帯なども分析できると、なお良いでしょう。

顧客調査を徹底的に行うことによって、自院の強みや弱みがわかるほか、目指すべき姿もイメージしやすくなります。「リピーターの多さ=顧客満足度の高さ」でもあるので、現状人気のないメニューは満足度が低く見直しが必要なのだと、客観的な判断ができます。

 

【手間や必要時間の調査】

地域調査や顧客調査によって導入するメニューが定まってきたら、そのメニューにかかる時間や手間などを調査しましょう。

客単価が高いメニューであれば多少手間・時間がかかっても回収できますが、単価が安い場合は時間がかかりすぎると収益につながりにくいことも。スタッフなどに協力してもらい、実際に導入したらどのような工数がかかるのかをシミュレーションしておくと安心です。

 

【内装や雰囲気づくり】

どんなに技術力があって魅力的なメニューがあっても、院の雰囲気が悪かったら、なかなか患者さんは来てくれませんし、リピーター獲得につながりません。

ここで生きてくるのが、地域調査と顧客調査です。例えば、「20代~30代後半の子どもがいる女性」がメインターゲットだとしましょう。

お子さんがいる女性の場合、お子さんを連れて来院するケースも多いでしょう。院のなかに小規模でもキッズスペースがあれば、「子連れでも行きやすい」と感じてもらうきっかけに。女性向けのファッション誌や、お子さん向けの児童書や絵本などを用意しておくのも効果的です。

また、リラクゼーションメニューを中心に訴求する場合は、「洗練されたオシャレ」や「非日常感」を味わえるようなインテリアにするのも良いでしょう。

 

【接客スキルの向上】

自費メニューに直接関係するものではありませんが、接客スキルの向上は意識しておかなくてはいけないポイントです。経営が難しくなりつつあるいま、「技術力」だけでは集客できません。せっかく良いメニューを導入しても、接客態度が悪ければ患者さんは二度と来てくれないのです。

接客のマニュアルを作ったり、指導を徹底したりするのも効果的ですが、第三者に客観的に接客態度を評価してもらうアンケートを実施するのも良いでしょう。

また、受付時に保険の説明を行っておくこともおすすめ。

例えば、「保険でまかなえるのは〇〇までですが、早く治るためには〇〇という自費メニューもあります。どうしますか?」など、患者さんが自費と保険のメリット・デメリットを知った上で、選択できるようにしておくと良いでしょう。

 

3.柔整開業.comでできるサポート

新たな収益の「柱」となる自費メニューは、これからの整骨院経営において考えなくてはならない必須項目です。効果的なメニューを導入するには、細やかな調査が必要になってきますが、正直どうやって調べればいいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?

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