整骨院の需要は増加している?失敗しないための開業ポイントを解説します

整骨院と柔道整復師の数は年々増加している!

整骨院および柔道整復師の数は増加の一途をたどっています。
厚生労働省が発表した「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、
柔道整復の施術所(整骨院)の数が平成20年には37997か所だったところが、令和2年には50364か所となり、また柔道整復師の人数が平成20年には50428人だったところが、令和2年には75786人となっています。

高齢化社会といわれるようになって久しいですが、高齢者の関心は平均寿命が長いことではなく、健康寿命を長くして自立した生活を生涯続けることです。健康寿命を1日でも長くするために、自身の体を常に気遣い、適宜メンテナンスを行うことが重要なので、整骨院はまさに高齢者の需要と一致しているといえます。

高齢者に限らず、日々の業務が忙しいビジネスパーソンの中には体の不調を抱えている方も多く、病院に行くほどではないけれど体をリセットする目的で整骨院を利用することもあります。このような需要も、整骨院の増加の要因となっています。

参照:厚生労働省「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/20/dl/kekka3.pdf

いまが開業のチャンス?失敗しないための開業ポイント

整骨院の需要が高まっていることは確かですが、安易に開業をすると多くの整骨院の中の一つになってしまい、十分な売り上げが見込めないという恐れもあります。ここでは、整骨院の開業の際に抑えるべきポイントをご紹介します。

その1:場所選び、立地

整骨院の開業において、最も大切といっても過言ではないのが場所選びです。駅チカで人通りが多い場所が理想ですが、開業の段階で資金を潤沢に持っている方はほとんどいないので、経費を削減しようと立地を妥協するケースも見受けられます。しかし、実は場所選びこそが、開業に際して最も妥協してはいけない部分なのです。

例えば、オフィスビルや雑居ビルなどの2階以上になる、いわゆる空中階の店舗を選んでしまうケースがありますが、これはおすすめできません。空中階は路面店と比べて露出が少なく気付きにくいため、広告宣伝費が無駄に高くついてしまうからです。

一方、周辺道路から確認・見つけやすい位置にある整骨院なら安心できます。駅やバス停、スーパーなど人が集まる施設の近くにあると、通りがかりに来院するお客様も見込めるのでベストです。その際には、周辺の通行者の動線なども確認し、さらに施術内容やコンセプトが似ている「競合店」の有無もチェックしておくと戦略が立てやすいです。

いずれにしても、立地が良い物件は家賃が高くなりがちです。固定費が高くなりすぎると経営が安定しにくいため、手持ちの予算と相談しながら最適な物件を見極めましょう。

その2:ターゲット選定、顧客分析

ターゲットの選定が不十分で、想定する顧客についてきちんと分析できていないまま開業してしまうケースも多く見られます。

例えば田舎でお年寄りを相手にする接骨院であれば、院内の雰囲気が雑多な印象であっても許容範囲だと思います。敬語を使わず話しても、親しみやすいと思ってもらえるかもしれません。

しかし都心や繁華街で開院する場合、雑多な雰囲気の院内でフレンドリーな接客をしてしまうとうまくいきません。想定するお客様がどのような雰囲気やサービスを求めているのか、開院前にきちんと分析しておくことが大切です。

そのためにはまず、商圏内における住居の分布および潜在的なお客様の性別や年代、家族構成など、メインターゲット層はどんな人たちになるのかを調べましょう。

「なんとなく」で決めていくのではなく、細やかな分析を経てメニューやサービスを作り上げていきましょう。整骨院経営の成功を握るのは、緻密な顧客分析なのです。

その3:サービス業としての視点を持つ

整骨院の開業は年々増えていますが、基本的なサービスが疎かになっている整骨院も多く見受けられます。顧客目線で考えてみても、院内に清潔感がなかったり、スタッフの愛想が悪かったりすると、「また来よう」という気持ちにならないですよね。

柔道整復師には、最高の技術を提供すればうまくいくと思っている方が多いのが現状です。しかしながら近年は整骨院の開業数が伸び、競争相手が増えているので、サービス業的な視点も求められています。

せっかく技術力に自信があっても、サービス面が足りずにお客様を獲得できていないなら、とても勿体ないですよね。整骨院の廃業ラッシュと言われるこの時代ですから、客層に合わせた接客サービスは必要不可欠です。

その4:集客、宣伝

念願の開業に至っても、開業時にHPやチラシだけ作ってその後は何もしないというケースも多く見られます。しかし、継続的な集客・宣伝なくしてお客様は定着しません。

ずば抜けて技術力が高く、一発で痛みが取れるなどの強みがあるのなら別ですが、競合が多い今の時代は、HPやチラシなどを活用した戦略的な集客が必要です。

例えば、顧客リストを毎週確認し、2週以上離反した顧客に再来院を促すアクションを継続的に行うことや、ビラ配りやポスティングを開業後も継続的に行い、認知度を高めるなど
できることはたくさんあります。廃業ラッシュに乗らないためにも、「場所選び」「顧客分析」「サービス業的視点」を意識しながら、「待ちの姿勢」にならないよう積極的な施策を続けていきましょう。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください!
廃業ラッシュ!?整骨院開業の失敗原因4選【失敗事例を知って対策しよう】

開業後が勝負!安定した経営を続けるためのポイント

前項では開業時のポイントについてお伝えしましたが、ここでは開業後に安定した経営を続けるためのポイントを紹介していきます。

【1:コミュニケーションを十分にとる】

患者さんと良好な関係を築くことが、安定した経営を目指すための必須条件です。来院した際に積極的にコミュニケーション取るように心がけましょう。

【2:診療のコンセプトを明確にする】

自院に訪れる患者さんの性別や年齢、所得層などを分析し、市場にあった施術メニューを打ち出すことが求められます。そのためにも、マーケティングやリサーチを強化し、コンセプトと強みをアピールすることが重要です。

【3:ポジショニングを明確にする】

他の整骨院と比べて自院はどう違うのかを明確にしなくてはいけません。自院にしかできないメニュー、自院に通うことで得られるメリットなど、独自の強みをアピールし、地域の中のオンリーワンとしてポジショニングすることが大事です。

【4:院内を清潔に保つ】

基本中の基本ですが、院内を清潔に保つことは最低限必要な心配りです。
実際に集客に苦戦している整骨院は、掃除が行き届いていないケースが見受けられます。売上と院内の清潔さは比例しているといっても過言ではないので、今一度自院の状態をチェックしてみましょう。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください!
整骨院の経営は厳しい?経営を安定させるためのポイント

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柔整開業.comでは、整骨院(接骨院)の開業支援を幅広く行なっております。

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整骨院の数はこれからも増えることが予想されるので、淘汰されないためにも安定した経営基盤を築くことは必須です。

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