【完全ガイド】接骨院開業の流れと成功のためのポイントを徹底解説

接骨院の開業を考えているけれど、何から始めれば良いのかわからない…。

そんな方に向けて、この記事では「接骨院開業の流れ」を一つひとつわかりやすく解説します。
資格取得から資金調達、スタッフ採用、広告戦略まで、実際に開業を成功させるために必要な情報を網羅しました。

この記事を読むことで、接骨院開業におけるすべてのステップが明確になり、安心して準備を進められるようになります

 

接骨院を開業する流れを知る前に必要な準備とは?

 

接骨院の開業をスムーズに進めるためには、まず準備段階でしっかりとした土台作りが欠かせません

目的や地域性を明確にすることで、成功への道筋が見えてきます。

接骨院を開業する目的を明確にする

接骨院を開業するにあたって、最初に考えるべきことはなぜ自分は接骨院を開きたいのか?」という目的です。

単に収入を得たいからという理由だけでなく、患者にどんな価値を提供したいのか、地域社会にどう貢献したいのかといったビジョンや理念を持つことが大切です。

目的がはっきりしていないと、経営方針もブレやすくなり、開業後に苦労する可能性が高まります

自分がどんな接骨院をつくりたいのかを紙に書き出してみるのもおすすめです。

地域のニーズや競合を調査する

どんなに素晴らしい技術や設備があっても、地域のニーズに合っていなければ患者は集まりません。

開業予定地の人口構成近隣の医療機関接骨院の数交通の便などを調べておくことが非常に重要です。

また、競合となる他の接骨院がどのようなサービスを提供しているか、営業時間や料金設定はどうかも確認しましょう。

地域の課題求められているニーズを見つけることで、自分の接骨院にしかできないサービスが見えてきます

将来のビジョンや経営方針を立てる

接骨院を開業した後、どのように成長させていきたいかというビジョンを持つことも重要です。

1年後・3年後・5年後の姿を想像し、計画を立てておくことで目標に向かってぶれずに進めます

たとえば、最初は1人で始めて、ゆくゆくはスタッフを増やしたいといった中長期的な視点が経営には必要です。

また、患者対応診療方針経営スタイルなどのポリシーも事前に明確にしておくと、スタッフにも伝えやすくなります。

接骨院の開業に必要な資格と取得までの流れ

接骨院を開業するには、柔道整復師という国家資格が必要です。

ここでは、その取得までのステップを紹介します。

柔道整復師の国家資格を取得する

接骨院を開くには柔道整復師という国家資格が必要です。

この資格は、骨折・脱臼・捻挫などに対して施術を行うことが認められているため、接骨院の開業においては必須となります。

無資格での施術は違法となるため、しっかりと資格取得を目指しましょう

国家試験の合格が接骨院開業の第一歩となります。

専門学校で3年以上学ぶ必要があるから

柔道整復師の資格を取得するためには、厚生労働大臣が認定する専門学校や大学で3年以上学ぶ必要があります

解剖学や生理学、臨床実習など、専門的な知識と技術を身につけることが求められます。

授業は平日昼間に行われることが多く、働きながら通うのは難しい場合もあります。

そのため、計画的に学習と生活設計を行うことが重要です。

国家試験の合格後、厚生労働省に登録申請する

専門課程を修了した後、国家試験に合格すると柔道整復師としての登録申請が必要です。

申請先は厚生労働省で、登録後に「柔道整復師免許証」が交付されます。

この免許証がなければ、いくら資格を持っていても施術を行うことはできません。

免許証が届くまでには数週間かかる場合もあるため、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。

接骨院を開業するための物件選びと内装の流れ

接骨院の集客や運営に大きな影響を与えるのが「物件選び」と「内装」です。

開業前の段階で、患者目線に立った空間づくりを意識することが大切です。

集客しやすい立地を選ぶ

まず大切なのは、患者が来院しやすい立地を選ぶことです。

駅やバス停から近い場所商店街住宅街の近くなど人通りが多く、視認性が高いエリアが理想です。

また、駐車場の有無も重要なポイントになります。

車で来院する患者が多い地域では、専用駐車場があるだけで集客力が高まります。

実際に現地を訪れて、時間帯ごとの人通りや周辺環境を確認することが成功のカギです。

バリアフリーや動線を考えた内装にする

院内のレイアウトや設備の配置は、使いやすさと安全性を重視しましょう

高齢者や身体の不自由な方も安心して通えるように、スロープや手すり、段差のない設計などバリアフリーに対応することが大切です。

また、患者がスムーズに受付・待合・施術室へ移動できるように、無駄のない動線設計を心がけましょう。

受付と施術スペースが近すぎると、プライバシーの配慮が欠けてしまうため、配置バランスも考慮する必要があります。

医療機関向けの内装業者に依頼する

接骨院の内装工事は、一般的な店舗と違い、医療機関としての基準や規制に対応する必要があります

そのため、医療系の内装実績が豊富な専門業者に依頼することをおすすめします。

衛生面や換気、照明の強さなど細かなポイントにも配慮が必要です。

工事費用の相場は規模によりますが、最低でも200万円〜400万円程度を見込んでおくとよいでしょう

接骨院の開業に必要な機材や備品の準備の流れ

接骨院では治療に必要な機材や、患者を迎えるための備品を整えることが欠かせません。

ここでは最低限必要なものを紹介します。

治療に必要な基本機材を揃える

まず準備するのは、治療に必要なベッドホットパック低周波治療器などの基本機材です。

電気治療器牽引機器超音波治療器なども施術内容に応じて必要になります。

導入する機器によっては保守契約が必要になる場合もあるため、購入前に確認しましょう。

また、ベッドは清潔さと安全性が求められるため、信頼できるメーカーから選びましょう。

レセプト対応の電子カルテやPCを準備する

保険診療を行うには、レセプト請求(療養費支給申請)に対応した電子カルテが必要です。

業務効率を上げるためにも、受付や会計、予約管理ができるソフトとの連携が可能なシステムを導入しましょう。

パソコンやプリンタ、インターネット環境も整える必要があります。

セキュリティ対策として、ウイルス対策ソフトデータのバックアップ体制も忘れずに準備してください。

待合室や受付まわりの備品も用意する

待合室には椅子や雑誌、空気清浄機、ウォーターサーバーなど、快適に過ごせる備品を用意しましょう。

受付には電話機、パソコン、レジや釣銭機などが必要です。

清潔感のある内装や丁寧な案内で、初めて来た患者にも安心感を与えることができます

照明やアロマなどで落ち着いた雰囲気を演出するのも、リピーターを増やすポイントになります。

接骨院を開業する流れにおける資金計画と融資のポイント

開業にはまとまった資金が必要です。

しっかりとした資金計画と融資の準備を行うことが、失敗しない経営への第一歩です。

開業にかかる初期費用を見積もる

接骨院の開業には、平均で500万円〜1000万円程度の初期費用がかかると言われています。

内訳としては、物件取得費、内装工事費、機材購入費、人件費、広告費、運転資金などが含まれます。

最初にどこにどれだけかかるかを見積もり、無理のない範囲で計画を立てることが大切です。

予期せぬ支出に備えて、運転資金として数か月分の経費を確保しておくことをおすすめします。

日本政策金融公庫の融資制度を活用する

自己資金だけで開業するのが難しい場合は、日本政策金融公庫の「新規開業資金」を活用するのが一般的です

この制度では、金利が低く、無担保・無保証人でも融資を受けられるケースがあります

融資額は300万円〜1000万円程度が目安で、返済期間も比較的柔軟です。

初めての方でも相談しやすく、丁寧なサポートが受けられるのも魅力です。

事業計画書を作成して融資の審査に備える

融資を受けるには、事業計画書をしっかりと作成する必要があります。

開業の目的、サービス内容、競合との差別化、収支見込みなどを具体的に記載しましょう。

また、経歴専門性も重要な審査ポイントになります。

数字だけでなく、「なぜこの地域でこの接骨院を開業するのか」をストーリーとして伝えることが大切です。

接骨院開業の流れで大切なスタッフ採用と教育の進め方

接骨院を成功させるには、質の高い施術だけでなく、スタッフの力も重要です。

適切な採用と教育で、チーム全体のサービス品質を高めましょう。

経験者か未経験者かを明確にする

まず、どのような人材を採用するのかを明確にすることが大切です。

即戦力となる経験者を採用するのか、未経験者を育成する前提で採用するのかによって、教育や給与設定も変わってきます。

経験者には即対応できる強みがあり、未経験者には独自のやり方を一から教える柔軟性があります

求人募集の際には、仕事内容や求めるスキル、勤務条件などを具体的に記載しましょう

接客スキルや基本マナーを教育する

接骨院では、施術技術だけでなく接客スキルマナーも重要です。

患者に安心感を与える丁寧な言葉遣いや対応が、リピートにつながります。

初めて来院した患者にも不安を感じさせないよう、挨拶の仕方や説明の流れなどを教育しておきましょう

また、電話対応や予約受付の仕方など、受付業務のトレーニングも必要です。

定期的な研修で技術の向上を図る

スタッフのスキルを継続的に高めるためには、定期的な研修が欠かせません

外部セミナーへの参加や、院内での勉強会を通して技術や知識を共有することで、院のレベルアップにつながります

また、研修によってスタッフのモチベーション向上にもつながり、離職率の低下にも効果があります。

学び続ける文化をつくることで、常に患者にとって最良の施術を提供できる環境が整います

接骨院開業の流れの中で行うべき広告・集客の基本

開業しても、患者が来なければ経営は成り立ちません。

広告や集客の戦略は、開業前からしっかりと準備しておく必要があります。

Googleマップやポータルサイトに掲載する

まずはGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)に登録し、Googleマップ上に自院の情報を表示させましょう

診療時間、住所、電話番号、写真などを登録することで、検索からの流入が期待できます。

また、「エキテン」「ホットペッパービューティー」「しんきゅうコンパス」などのポータルサイトへの掲載も有効です。

口コミや評価が集まると、地域での認知度が高まり、新規患者の獲得につながります

チラシ配布や地域情報誌を活用する

オープン直後の集客には、地域に直接アプローチできるチラシや情報誌の活用が効果的です。

周辺住民に向けて、自院の特徴や診療内容、開業キャンペーンなどをわかりやすく伝えましょう。

ポスティング業者を活用するか、自分たちで配布するかを検討して、ターゲット層が住んでいるエリアに絞って配布すると効率的です。

新聞の折込チラシも、シニア層への認知には有効な手段です。

SNSやホームページで情報を発信する

LINE公式アカウント、Instagram、FacebookなどSNSを活用して、最新情報を発信しましょう。

院内の様子、スタッフ紹介、施術風景などを投稿することで、安心感親しみやすさをアピールできます。

また、ホームページではアクセス情報、診療時間、料金、よくある質問などを掲載し、患者が安心して来院できるようにしましょう。

SEO対策を意識して記事コンテンツを発信することで、検索流入も増やせます。

接骨院の開業に必要な届出・書類提出の流れを解説

接骨院を開業するには、いくつかの行政手続きが必要です。

申請忘れや遅れがないように、事前に準備をしておきましょう。

保健所への開設届を提出する

まず必要なのは、管轄の保健所へ「施術所開設届」を提出することです。

開業日の10日前までに提出するのが原則となっており、図面や資格証の写しなども必要です。

保健所の職員による現地調査が行われ、施術所としての基準を満たしているかが確認されます。

必要書類や条件は地域によって異なるため、事前に保健所へ相談するのが確実です

厚生局へ療養費取り扱いの申請を行う

健康保険を取り扱うには、地方厚生局へ「療養費支給申請の取り扱い申請」を行う必要があります。

これにより、患者の自己負担を軽減できる保険診療が可能になります

この申請には開設届の控え、柔道整復師免許の写し、申請書類一式などが必要です。

申請の審査には時間がかかることもあるため、開業の1か月前には準備を始めておきましょう。

柔道整復施術管理者の届け出を行う

保険診療を行うには、厚生労働省に「施術管理者」としての届け出を行う必要があります。

令和3年からは、一定の研修を受講しないと施術管理者になれない制度に変わっています。

そのため、開業前に「施術管理者研修」のスケジュールを確認し、早めに申し込みを行うことが重要です。

制度改正により条件が変わる可能性もあるため、常に最新情報をチェックしておきましょう

接骨院開業後の流れと運営における注意点

開業後も、継続的な改善と法令遵守が必要です。患者の満足度を高め、信頼される接骨院を目指しましょう。

定期的に患者の声を取り入れる

運営が軌道に乗っても、患者の意見やニーズを無視してはいけません

アンケート口コミを活用して、改善点や課題を把握しましょう

待ち時間が長い、スタッフの対応が不十分など、見落としがちな点も見えてきます。

小さな不満の積み重ねがリピート率に影響するため、早めに改善を図ることが重要です。

保険請求のルールに沿って運営する

保険診療を行う際は、療養費支給のルールを守る必要があります。

不正請求と判断されると、返金や処分の対象となり、経営に大きなダメージを与える可能性があります。

日々の記録やレセプト作成は丁寧に行い、定期的に専門家のチェックを受けることもおすすめです。

適正な運営が信頼につながり、長期的な安定経営へとつながります

法令改正に注意して柔軟に対応する

接骨院を取り巻く法律や制度は、年々変化しています。

保険制度の変更施術管理者の要件見直し広告規制の強化などに注意が必要です。

常に最新の法令やガイドラインを確認し、柔軟に対応できる体制を整えましょう

業界団体に加入したり、定期的にセミナーや勉強会に参加することで、情報を逃さずキャッチできます

まとめ|接骨院 開業 流れを一つひとつ確実に進めよう

接骨院を開業するには、資格取得から届出、物件選び、資金計画、人材教育、広告戦略など、多くのステップがあります。

資格取得から届出まで段階を踏んで準備する

柔道整復師の国家資格取得から始まり、保健所や厚生局への届出機材・人材の準備まで段階を踏んで進めることが重要です。

手順を飛ばしたり、準備不足のまま開業してしまうと、後からトラブルになる可能性があります。

焦らず一つずつクリアしていくことが、安定した経営につながります

計画性を持って取り組みましょう。

地域に根ざした運営を心がける

地域住民との信頼関係を築くことが、長く続けられる接骨院経営のカギです

親身な対応、清潔な院内、わかりやすい説明など、患者が安心して通える環境づくりを徹底しましょう。

イベント参加や地域活動にも積極的に関わることで、地元での認知度が高まり、口コミによる集客も期待できます。

地域に必要とされる院」を目指すことが、結果的に経営の安定につながります。

持続的な経営のために常に改善を意識する

開業はゴールではなくスタートです
日々の業務を見直し、より良い接骨院を目指して改善を続けましょう。

スタッフや患者の声に耳を傾け、新しい知識や技術を取り入れる柔軟さが求められます。

経営数字のチェック、広告効果の分析なども定期的に行い、問題があればすぐに対処することが重要です

継続的な努力誠実な運営が、信頼される院をつくる第一歩となります

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